飲食店のアンケートについて
最近では多くの飲食店でテーブルにアンケートを置いています。
果たしてどれだけ有力な情報が回収できているのか、どれだけ改善に活かされているのか気になるところです。皆さんはアンケートをどれだけ活かしきれているでしょうか?
顧客の貴重な意見を聞く数少ない手段としてアンケートは非常に重要です。しかし、単にテーブル上にアンケートを設置して点数だけを評価してもらうだけのアンケートというのは非常にもったいないです。
アンケートのコツ
アンケートはお店の改善に繋がる内容にする
どのようにお店を知ったのか、使用してみてどうだったか、何か悪い点はあったか、何か良かったか…改善に繋がるいくつかの質問を数種類厳選して、基本的にはお客さんに文書で書いてもらうべきです。
何故なら、選択肢を並べるということは想定内の回答は得られるが、想定外の回答は得られないからです。本来、アンケートは店内の関係者の盲点を発見することが目的でもありますので本末転倒と言えます。
アンケートを書いてもらうように、一声掛ける
「書いてください」と威圧的に言うという意味ではありません。「(お店を良くするために)お時間あればアンケートにご記入下さい」と一言掛けるだけでアンケートに対する関心の度合いが全く変わってきます。もしくは、少なくともアンケートの冒頭に、丁寧に「ご協力のお願い」のメッセージは加えるべきです。
必ずしも皆さんが書いてくれる訳ではありませんが、声をかけている店舗とそうでない店舗では回収率とアンケートに書かれる意見の質に雲泥の差がでるでしょう。
アンケートから改善した内容をお客に伝える
「お客さんの声からこのような点を改善しました」というような文面をアンケート用紙や、テーブル、壁など適切な位置に張るなどして、「このお店は改善する気がある」ということを伝えるべきです。
アンケートを回収してどう扱うのかもわからない相手に対して、誠意をもった文書を書こうとは思えません。アンケートに関しては様々な書籍が出版されていますので、参考にしてみるのも良いと思います。
おすすめアンケート書籍
この本には「アンケート結果を収益に結びつける方法」がしっかり書かれているのでおすすめです。
単なるアンケートの書き方や雛形を紹介したものでは、書いても意味のないものも載せてあります。
アンケートはしっかり収益に結びつく内容にしなければ非常にもったいないですよね。
お店の“売り”を伝える
ここではお客さんがどのようにお店選びをするか考えてみます。
これだけ多くの飲食店ができると、お客さんもシチュエーションや用途に応じて様々な選び方をします。
会社の同僚と飲みに行くのか、同僚は女性か男性か、年配の方が同席するのか…状況によって同じジャンル、料理のお店でも使いやすいお店とそうでないお店に分かれます。
そこで、お店の側から「ウチではこういう状況にピッタリですよ!」と提案、告知した方がユーザーの印象に残ります。例えば・・・
対象となる店舗がオシャレな洋風居酒屋であるとしたなら、適するシチュエーションは
- 「女性が多く参加する親睦会なら、喜ばれると思います!」
- 「若い方が多いなら、最適ですよ!」
- 「クリスマスなんかの雰囲気にピッタリです!」
のように、お客さんにとってどのような場面でそのお店を選択すれば良いのかを提案してあげなければ、意外とお客さん自身はそこまで頭を回しません。そして、自分自身に関連が薄いと判断すれば忘れてしまうようにできているようです。
お客様にとって、どれだけお店を身近に(自分ごととして)認識して頂くかによって来店される可能性は随分と違ってくるように感じます。
とにもかくにも、お店の特徴(料理、インテリア、立地、サービス、雰囲気 等々)を「こうやって使うのが最適ですよ!」、「こんな場面にもってこい!」、「意外とこういう使い方もありますよ!」というように、お客さんにとってどうなのか!を考え抜いて提案していくこと、提案できないとすればお店の特徴(売り)に盲点があるのではないでしょうか。
その盲点を炙り出すためにも、「お客さんにとってコノお店は…」と考える事が、良いアイデアをひらめくきっかけになるかもしれません。
新規獲得とルートセールス
集客手段として法人営業を検討している、もしくは既に実践している方に理解、意識してもらいたいことの一つに“「新規営業」と「ルート営業」の違い”があります。
「そんな事知っている」と言われそうですが、中には意識されてない方もいますのでお話させてもらいます。
定義は様々ですが、ここでは仮に(無理やりに)
「新規営業」 = 過去にご利用がない、もしくは訪問した事がない顧客への一度きりの営業活動
「ルート営業」 = 過去にご利用して頂いた、もしくは訪問した事がある顧客への定期的な営業活動
であるとします。
飲食店法人営業の対象となるエリアは、時間、労力、費用など常識的に考えるとどうしても周辺地域になりますので(例外もあります)、新規顧客の集客には数の限りがあります。
更に、新規営業でいきなり成約(来店して頂く)させるのはなかなか困難です。認知して頂くところから興味も喚起して…としっかり順を追い、顧客の来店タイミングを待ちます。ですから、せっかく法人営業を取り入れるのであれば「ルート営業」を意識して下さい。
法人営業だからこそ周辺地域への効果的な開拓が可能です。