飲食店開業は成功か失敗か!?

「起業の夢はあるけれど・・・」とぼんやり考えていても、どんどん時間は過ぎていってしまいます。調べたり考える時間を確保して、起業の判断材料を意識的に増やしてみるのもいいかもしれません。

今回は、起業の判断に役立つ情報を集めましたので、参考にしていただければ幸いです。

飲食で起業して、成功できるのか?

結論からいうと飲食業だから成功できるとかできないとか、過剰に意識する必要はないのではないでしょうか。

というのは、他の業種と比べて飲食業の廃業率が高めだということは確かですが、総務省などの統計調査をみても、せいぜい数パーセントの差で高いという話です。

飲食業だけが特別きびしいのではなくて、事業の継続はどの業界でも難しいのです。

業種別廃業率統計

廃業率統計調査

総務省「事業所・企業統計調査」より作成 (単位は%)

ただし、飲食業は比較的初期投資の高い業種に入るので、資金計画が甘ければ開業後間もなく閉店を余儀なくされるケースは多いです。

本や雑誌、飲食系コンサルタントにもよく語られている通り、開業計画の甘さが後々の大きな痛手になります。飲食店特有の開業の壁を乗り越えるために、開業時には万全の備えが必要です。

飲食業特有のメリット、デメリット

細かな点まで言うときりがありませんが、強いてメリットをあげるなら「飲食」というニーズが急になくなる事は考えにくく、景気の波はあっても時代の変化に左右されにくいという点でしょうか。

変化のスピードが並みでないIT業界や、一時的な流行で生まれたようなサービス業とくらべれば安定した業界です。

逆にデメリットは、誰にとっても生活に身近な業界であるだけに、参入者が多い(競争が激しい)ことや、「飲食店くらい経営できる」といった過信を起こさせてしまうのも問題です。

 

自分にとって独立は適しているか

独立の判断は、人生の大きな分かれ道です。理想とする人生の方向性と矛盾がないか、自分自身が納得していなければいけません。そういった意味では、独立を考えるというのは自分自身を見つめなおす良い機会になります。

今現在、自分が持つ資源の棚卸をする

資源とは、これまでの経験から得た知識やスキル、資金、人脈やメンタリティーなど、自身が持つあらゆる財産です。この資源を整理して、客観的に把握します。そして、開業計画と比較すれば、何が足りていて、何が足りないのか知る手助けになります。

  1. これまでの仕事の経験と、得た知識や能力
    何ができて何ができないのか確認できる。足りない部分は人を雇ったり、サポートしてくるサービスを探さないといけません。未経験の業種で開業するなら、指導してくれ人やサービスを探すことも必要になります。
  2. 関心や得意とすること
    興味がある分野であれば、集中して仕事に取り組みやすくなります。興味だけでは事業は成り立ちませんが、集中できる分野であるということは大切なポイントです。
  3. 今後やり遂げたいこと、達成や責任を感じられること
    関心にくわえ、社会的な使命感を意識できているかも大切だと思います。これは綺麗事ではなくて、社会に対する想いや情熱は、仕事をするうえで大きな活力になります。
  4. 金銭的な資産
    貸付や融資の条件に、ある程度自己資金が必要な場合があります。本格的に事業を開始する前の調査や準備にもお金がかかります。
  5. 人脈や業界とのつながり
    起業する業界に人脈があれば、質の高い情報が得られますし、開業時のサポートを頼めるかもしれません。

 

経営者になりきれるか

どんな業種・業態でも、起業をすれば経営者です。飲食業の経験があっても、調理士、サービスマンから全く別の職種へ転向すると考えなければいけません。当たり前のようですが、どれだけ深く理解しているかで成功が左右されるといっても言いすぎではないと思います。経営者に求められる基本的な能力は以下の通りです。

経営者に必要なスキル
  1. マーケティング
    何か特別な知識のように感じる方もいるかもしれませんが、事業の勘所をまとめた考え方のようなものです。最近では、マーケティングの一部をわかりやすく解説した本が経営ノウハウ本としてよく出版されています。
  2. 財務諸表の知識
    個人事業の規模であれば、自分自身で税務関連の手続きを行うこともありますので、基礎知識は開業前に身につけておくべきです。
  3. 組織の運営
    能力従業員を雇うことになれば、組織のマネジメントがわかっていた方が良いでしょう。マネジメントというと大袈裟かもしれませんが、事業の継続を考えれば自分だけで全ての仕事を切り盛りするのは厳しいものがあります。従業員のモチベーションを高める工夫や、効率の良い管理方法がわかっているに越した事はないでしょう。
  4. 事業に関する法務知識
    会社の設立や税務に関する知識は必ず必要になります。会社の設立とはどのように定めてあるか確認すると、実はそれほど複雑ではないことがわかり、随分起業のハードルが下がると思います。

いかがでしょうか。足りないものがあれば、自分で勉強したり、何かしらのサポートで補わなくてはいけません。

その他のスキル

下記のようなスキルは、経営者に限らず大切ですのでここでは割愛させて頂きますが、もちろん必要だと考えています。

  • コミュニケーション力、交渉力
  • 情報処理能力
  • 柔軟性、適応力
  • 自己管理能力

飲食店が提供する商品と、必要な能力

料理、飲み物の提供だけでは、繁盛する飲食店は成り立たないというのは、あえて言うほどではないですが、大切なのはこれらの商品を提供できるだけの能力、備えが必要だということです。

  1. 料理・飲み物
    「お腹を満たしたい、喉を潤したい」という飲食店が提供する基本商品です。料理技術や食材の調達手段、スタッフへの調理教育などが必要になります。
  2. 店舗そのもの
    「休憩したい、会話したい」というニーズに対して、居場所を提供します。極端な例では、「考えたい、勉強したい」という場合にファミリーレストランやカフェを使用するお客もいます。快適な空間の考え方を知らないと、魅了的な店舗を作れませんし、綺麗な店内の維持(整理、清掃)管理が不十分でもファンが離れます
  3. 従業員の接客
    「優越感を味わいたい、楽しみたい」という方に、元気な接客や高級感のあるおもてなしなど、適した接客で満足感を味わってもらいます。接客技術・ホスピタリティが必要です。スタッフへのサービス教育も適切に行わなければいけません。
  4. 提供システム
    「楽しく食事したい、手軽に食事したい」というニーズには、提供方法にも特徴を出します。新技術、サービスの情報にアンテナを張り、お店の業態に合うシステムを取り入れる必要があります。

これらの商品のどれが欠けても飲食店は成り立ちません。極端な話し、食べ物・飲み物だけを提供するのなら、コンビニ商品、宅配ピザ、持ち帰り弁当など中食でも代替がききますし、店舗(居場所)だけの提供ならネットカフェ、カラオケ、公園でも良いでしょう。サービスだけの提供だったら、エンターテイメントは腐るほどあります。

全ての商品が揃ってはじめて、飲食店としての価値が生まれます。逆に、全ての商品が揃った状態をお客が求めるから、外食ニーズはなくならないとも言えます。

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カテゴリー:開業に向けての準備

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