ルートセールスの実践

このカテゴリでは、初めての訪問を終えて営業活動に少し慣れてくる頃のポイントについてまとめました。

  1. 定期訪問の実践
  2. 周辺顧客を囲い込む
  3. 宴会セールスについて
  4. 一組一組を大切にする

周辺顧客を囲い込む

会社や組合など各種の団体が飲食店を利用する際、仮に業種や質が同程度の飲食店が周辺に点在しているとすれば比較的立地の近い店舗を選ぶのが自然な選択です。

大人数を移動させるためには店舗の場所を教えて各自移動させるか、引率したりバスなどの交通手段を手配しなくてはいけない場合もあります。

更に、幹事としては上司やゲストなどが参加する際に手間をかけさせる事ができない事など色々と問題もあります。

飲食店の立場からすると、わざわざ足を運んでもらえるように知名度の高い店舗を目指すのも目標の一つかもしれません。しかし、利用頻度が高い周辺顧客の利用機会をしっかりと押させる事も大切な集客方法です。

お店の“売り”となる看板メニューや接客方法、オリジナリティーのある店舗作りなどコンセプトを明確にし、磨きをかけていくその一方で、周辺顧客へのニーズに柔軟に対応し顧客を囲い込むような取り組みが重要になります。周辺顧客からの要望と自店のコンセプトをすり合わせ、バランスさせる事でお店の魅力に磨きをかけるようなイメージです。

法人営業を行う上で周辺環境への浸透とニーズの取り込み、ニーズへの対応は大変重要な活動です。

周辺の事業所はある意味で特別な顧客です。特別な顧客を囲い込むためには、特別プランの提案や希望を受け入れる事が可能であるという意思表示が必要でしょう。

常連客の対応に傾倒し過ぎると新規顧客が敬遠してしまうという意見もありますが、常連客への対応と新規顧客の獲得はどちらも欠かすことはできません。どちらにも目を向けていれば、悪影響は回避できます。

一組一組を大切にした経営を

常連客や予約を入れて頂いた団体様に対して後日御礼ができているでしょうか。

訪問でなくとも、御礼のハガキでも構いません。

「住所がわからない」、「送ると逆に失礼かも」という声が聞こえてきそうですが、先ず御礼が言える関係を意識的に築いて下さい。

私は法人営業として企業、法人を回り宴会の予約を入れてもらえば当日店頭で挨拶やサービスも行っていました。帰り際には再度挨拶と、粗相がなかったか確認をしていました。事前に特別のオーダーや依頼があった場合は尚更、自分自身が責任を持って店内スタッフに指示を与えていました。

先日訪問したある飲食店では、予約で頂いたお名前で「○○様ご一行様」という一行と、時事ネタを付け加えたプラカードを座席に配置する演出を行っていました。私はお客の立場でそれを見ましたが、その一手間が単なる客の1人としての扱いではなく1人の人間として、お客様として丁寧に対応してもらっているという印象を受け、純粋に嬉しく感じました。

来店の際、またその過程で顧客に対して誠意を見せることができれば、ある程度の関係作りは可能なはずです。

こういうと語弊があるかもしれませんし、全ての飲食店とは言いませんが、多くの飲食店は顧客の扱いが非常に雑だと感じています。これは非常にもったいないことです。

人間が何か言われた、された際に後々になって覚えているのは何を言われたかではなく、その時どう感じたかだといいます。

サービスも店舗のイメージも味も、具体的にどんな料理が出たか、どんなサービスかだったというよりもその時何を感じたのかという想いを覚えているのではないでしょうか。

「美味しかった」、「嬉しかった」、「楽しかった」、「感動した」

こういう感情の高揚を意識的に提供している店舗は、ほぼ例外なく繁盛しています。

想いがリピーターを作っているように感じます。お客様は、丁寧に大切に対応するべきだと思います。

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